オリオン形而上学研究所

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地球のための白銀の羅針盤

南極の氷床の溶解

2013年1月29日に放送されたNHKの情報番組「クローズアップ現代」において、南極の氷床の溶解が近未来に起こり得る可能性が伝えられました。これは最新の調査・研究に基づく報告です。今日

南極の棚氷の崩壊

2月2日は、この情報をまとめてご提供します。

地球温暖化の影響を受け、地球の極地にある大量の氷が 溶け始めています。 2007年に行われた調査の結果、北極海に浮かぶ海氷の面積が過去30年間に6割以下に減少していることが判明しました。北極海の海氷はその後も減り続け、去年の夏、観測史上最も面積が小さくなりました。 また、厚い氷に覆われたグリーンランドでも、島の全域で氷が溶けていることが観測されました。

しかし、地球上に存在する氷の実に90%は南極の氷床なのです。これがたった1%溶けるだけで、地球全域の海水面が60㎝も上昇すると言われています。それだけに、世界中の研究者たちが、南極の氷床についての調査・観測や研究をしています。従来、南極大陸は地球温暖化の影響を受けにくいと言われてきました。しかし、最新の調査・研究の結果、南極大陸は地球環境の変化に極めて敏感であることが分かってきたのです。10年前、南米に近い南極半島先端の東側の棚氷(海に突き出ている氷床)の大規模な崩壊が確認されました。この地域は世界で最も温暖化が急激に進んでいるのですが、7年ほどの間に、東京都の1.5倍もの面積の棚氷が崩壊したのです。

これまで南極の大半を占める「東南極」の氷床は、岩盤の上に厚くのっていて気温も低いため、多少の気候変動に対しては安定だと考えられてきました。しかし、南極の前人未到の地域で日本の調査隊によって行われた調査の結果、東南極の氷床が想像以上に変動する可能性が次々と明らかになってきました。今まで知られていなかった氷床の大幅な減少が明らかになったのです。また、オーストラリア政府・南極担当局は、5年ほど前から米国や英国の研究者と合同で、南極大陸の地形を調べてきました。5千メートルもの氷の下に隠された南極大陸の本当の地形は、これまで謎に包まれていたのです。真の地形を調べるために、特殊なレーダーを搭載した飛行機で南極上空を飛行しました。 特殊レーダーから照射された電波の反射に基づく調査により、地形の起伏がわかるのです。この調査の結果、実際の南極は大陸ではなく、島が集まって構成されていることが判明したのです。そして、南極の面積の約45%が海水面よりも低いという事実も明らかになりました。こうした場所の氷は不安定で溶けやすいことが分かっています。氷床の溶解が後戻りできない一線を越えてしまうと、今後数百年にわたって大量の氷が失われたままになってしまう危険性が出てくるのです。

地球温暖化により、今後100年の間に平均気温が3度上昇し、12万5千年前とほぼ同じになることが予測されています。米国フロリダ大学・地質学部はサンゴの化石の高さに基づく調査・研究をしていますが、この研究の結果、12万5千年前は、海水面が現在よりも9mも高かったことが分かったのです。このうちの3mはグリーンランド等にある氷の溶解によるものですが、残りの6mの上昇は、南極の氷床の溶解でしか説明がつきません。

さらに、東京大学・大気海洋研究所によるスーパーコンピュータを使ったシミュレーションの結果、南極の氷の60%が溶けやすい状態にあることが判明しました。そして、地球温暖化が進むと、氷床の減少を一気に加速させる意外なメカニズムが働くということも分かってきたのです。地球温暖化によりヒマラヤ・南米等の氷河やグリーンランド等の氷が溶解すると海水面が上昇します。また、海底火山の活動が活発になることによって海水温が上がります。すると、南極の棚氷が溶けて海水が内陸部に流れ込みやすくなります。するとさらに氷床が溶解し、薄くなった部分が浮力や波のうねり等によって持ち上げられると、クレバスの付近で棚氷が分裂し、氷山として海に流れ出してしまうのです。

海底火山の噴火活動によって海水温が上がります。ゴードン・マイケル・スキャリオン氏によってしばしば指摘されているように、近年海底火山の活動が活発化しています。その具体的な例をいくつか挙げると、まず2010年に北マリアナ諸島のサリガン島という島の近くで海底爆発が起きました。また、最近トンガ近くの海底火山「モノワイ」の活動が確認されています。さらに2012年4月29日、日本の気象庁地震火山部は、硫黄島で火山活動が活発化しているという情報を発信しました。

もし海水面が9mも上昇すれば、ツバル、マーシャル諸島、モルディブ、ベネツィアなどの国々や地域はもちろん、他の多くの島々が海に沈んでしまいます。さらに、日本を含む他の多くの国々の海岸線が何キロメートルも内陸部に引っ込んでしまうでしょう。特に日本の場合、さまざまな社会インフラや産業設備・施設が沿岸部に集結し、人口が密集していますので、これは極めて深刻な事態になります。これが起きないようにするためには、何としても地球の不均衡を是正し調和を回復させねばなりません。地球のためのホ・オポノポノの実践が急務です。

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